缶詰の反逆〜R編〜

2002年11月4日
 いつもと変わらぬ風景。いつもと変わらぬ時間の過ごし方。そんな中でRに1つの出来事が起こったのだ。
 当然の様に午後に起床したRはやはり機嫌が悪く、そしてサリーちゃんのパパ級に髪の毛が立っていた。腹が減ってどうしようもないRはふと自分の冷蔵庫の戸を開けてみた。すると、冷蔵庫の中はエビ○君の頭の中ぐらいカラッポだった。どうやら食材を使い切っていたらしい。ありえなかった。Rの中では相当な一大事だった。洗顔フォームで歯を洗ってしまった時ぐらいに一大事だったはずだ。何も食べる物を得る事ができなかったRは、この豊かな国の小さなアパートで飢餓と戦う事になるとは夢にも思わなかったに違いない。かなりの焦っただろう。親がリーチしてんのに赤ウーソウをひいてきた時ぐらい焦っただろう。しかし、悩んでばかりでは飢餓の思うツボである。そう考えたRはとりあえず愛車のサターンで緊急食料を調達する事に決めた。
 旅に出たRは空腹により運転もままならない程に弱っていた。あの時の彼ならウーロンにも勝てなかっただろう。目の前が朦朧とする中、Rはやっとの事で1つのスーパーにたどり着いた。魂を半分口から出しつつ、スーパーに入っていったRはふと気づいたのである。
「今後もこーゆー事があるかもしれん。そーゆー時に必要なもんはなんや?やっぱ缶詰やろ!非常食や!」
勝手にこんな事を思いながら数十個の缶詰を手にした時、彼の喜びは頂点に達した。もはや無敵だと勘違いしていたのだろう。まさに鬼に金棒、アッ子にハイヒールだ。一気に缶詰を買い上げたRは即行で家に向かった。
 そしてようやく家に着いた。思い起こせば長い旅であった。心底そう思っただろう。そして、待ちに待った食事である。
 嬉しそうに缶詰を眺めるR。どれを食べようか迷うR。決めて、開けようとするR。あっ、缶きりいるや〜んと思ってちょっと照れるR。缶きりやん缶きり・・・。
 ようやく気づいたのだ。彼はそんな装備をもっていなかった。ブライに聞いても持っていないと言い張る。唖然とするR。空腹と疲れが一気におしよせた。缶詰だけを買っても何もできない自分に腹を立てたのだろうか?いや、それは本人にしかわからない。しかし、彼の横でブライは瀕死状態までにボコられていたのは紛れもない事実であった。。Rはよっぽどイライラしていたのだ。
 缶詰によって家に缶詰にされたR。(うまい!)今後の行方は彼だけが知っている。

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